パンチモンスター インタビュー 「原初的な楽しさを楽しんで欲しい」
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2010年7月16日

パンチモンスター インタビュー 「原初的な楽しさを楽しんで欲しい」 [ パンチモンスター ]  

14 日オープンベータテストに入って行く 「パンチモンスター」 は、
去る 2007年Gstarを通じてお披露目された作品だ。
そこで公開された後、OBT 開始まで 2年 6ヶ月の時間が掛かった。
もちろん片手間に CBT を進行したりしたが、思ったよりローンチングが
遅れた事は明らかだ。

その理由は、ひたすら楽しさを先に思えるゲームを作るという
信念の為だった。生半可なゲームになるより、原初的な楽しさを
与える事が出来るゲームを作る為に、開発者たちの表現を借りて、
「覆す」 事を数回、そして 「もうなった」 今 OBTを準備したのだ。

果たして、「パンチモンスター」 はどんな姿に変わったのだろうか?
開発社であるネクストプレイの親会社と同時に、「パンチモンスター」 の
パブリッシャーである NCSOFT キム事業 2室チーム長に会って、
話を聞いて見た。

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●4年の準備期間、そして今からスタートだ。

記者 :
初公開後、OBT まで長い時間が掛かりましたが、公開テストを控えた所感はどうなのですか?

キムチーム長 :
実は全体的な開発期間を計算したら 4年が経過した。
OBT を控えて 「産苦」 を感じると表現したい。

OBT は言わば、もう子供を産む計算なのに、事実さらに心配だ。
最小限 2~3年間は教えなければならないのに、OBT はそのスタートであるだけだからだ。


記者 :
「パンチモンスター」 がたくさん変わったという話を聞きました。どんな準備を?

キムチーム長 :
特定のジャンルを言いなさいと言うと、とても曖昧だ。
主要ターゲットとして狙った年齢層も規定しにくい。
定義上 MMORPG と言えるが、MMORPG と言わないのだ。

普通、MMORPG というジャンルは月額金額課金方式の難しいゲームと認識する場合が多い。
しかし、「パンチモンスター」 は部分有料化が難しくないゲームだ。

ジャンルを敢えて言いなさいと言うならば、「RPG」 と答える。
一口で言えば、一度接続すれば短い時間内に十分な楽しさを与える事が出来る、
言い換えれば原初的な楽しさに集中したゲームだ。


記者 :
原初的楽しさと言うのはどういう意味ですか?

キムチーム長 :
基本的に多様なゲームに接してきたゲーマーなら、ログインしてキャラクターを作って狩る等、
1時間内に楽しさを得る事が出来る事を目標にした。
私たちはこれを 「ファン サイクル(Fun cycle)」 と呼ぶ。楽しさの多様性と言いましょうか?

例えば、「レゴ」 の様なおもちゃブロックを想像して下さい。
レゴも基本ブロックで、ユーザーが何でも作る事が出来る楽しさがある。
「パンチモンスター」 の中にも、基本ブロックとして狩り,取引,採集,チャット,製作,乗り物,競売等、
一般的な RPG のシステムが全てある。

また、レゴに 「スターウォーズ」 の様なテーマの特殊ブロックがある様に、
「パンチモンスター」 だけの特徴を見せてくれるシステムが存在する。
このシステムをユーザー達がどうさせて行くか、また、どれをユーザー達に提供するか、
現在悩んでいる次第です。


レゴの基本ブロックの様に基本技からがっちりしている様に持って行くという

記者 :
楽しさを感じるテーマが存在するという意味で理解すれば良いでしょうか?

キムチーム長 :
「パンチモンスター」 はローンチングが終わりでは無い。
もう 1年以後までのアップデートを企てたし、3ヶ月単位で追加されるでしょう。
このアップデートにはそれぞれのテーマがある。
例えば、次のアップデートのテーマは 「新大陸」 で、以後は 「コミュニティ」 だ。
また、「新規クラス」 のアップデートもある。

記者 :
NCSOFT のゲーム、特に RPG は OBT 期間を短く持っていき、直ぐ常用化する段階を取っていますが、
「パンチモンスター」 もやっぱりこんな政策を行っていくのですか?

キムチーム長 :
一応 「パンチモンスター」 は部分有料化ゲームだから、商用化段階という表現が曖昧だ。
確かに言える事は、お金を儲ける為にこのゲームを開発するという考えはしないという事だ。
今でも上層部に報告する時、コンテンツの面白さの為のものを 90% と捉えていて、
金を儲ける方法は 10% 以下になる様に悩んでいる。

社長も、「パンチモンスター」 でどんな風に金を儲けるかより、
どんな風に楽しさを与える事が出来るかを悩みなさいと強調しています。


●ビジネスモデルよりは楽しさを先に

記者 :
それでもゲームをサービスするには収益を気にしなければならないと思いますが。

キムチーム長 :
今思う商用化は、経済システムを利用する手段と思っています。
言わば、ソーシャルアプリ 「We Rule」 の 「模造」 の様な概念で、
ユーザーが急に必要だったら充電する方式です。
しかし、この方式もあまり気に入らない。一応必要な位ユーザー達に支給しようとしています。

「パンチモンスター」 を楽しんで見れば分かりますが、
ゲームに存在する貨幤は 30 レベルまで不足無しに得る事が出来ます。
もちろん、ユーザーがどんな風に使うのかによって違いますが、
最初にゲームに接したユーザーがお金が必要だと思う様になる頃、
充電システムを導入する様にするでしょう。

記者 :
本当に金儲けするつもりが無い様にみえます。

キムチーム長 :
楽しんで貰う事が出来るシステムとしてゲームを準備しました。
「パンチモンスター」 には、課金アイテムに対する解放感を与える事が出来る様にしようという
コンセプトがあります。敢えてビジネスモデルを定義しようとするならば、
「一緒にすれば楽しいゲーム」 です。即ち、楽しさを 「トッピング」 するという事が基調です。

ユーザーが多くなれば多くなる程、その中で新しいビジネスモデルを作り上げる事が出来ます。
心忙しく収益性を計算すれば、ゲームを台無しにする様になるでしょう。
課金みたいな場合は、ユーザー達の適切な水準が到逹した時、自ら望む時に行う事でしょう。

過去に部分有料化を考慮して作ったアイテムも一応全員に解放して、
OBT では楽しんで下さいと言っている最中です。


記者 :
何の収益無しに長くサービスを続ける事が出来る計画が用意されているのですか?

キムチーム長 :
「52週プロジェクト」 という計画があります。
1年間 「パンチモンスター」 をサービスしながら、ユーザー達のフィードバックを受けて、
これを反映する時間を用意します。
最小限 1年は基本的に楽しさの為のサービスを基本に持って行こうとしています。

記者 :
ユーザーの意見を反映すると言うが、特別な方法があるのですか?

キムチーム長 :
一応、アンケート調査は行いません。
アンケートというのは A ではなければ B という答が出るしかなくて、
ユーザーの正確な意見を調査しにくい。だから、私たちは 「観察ノート」 を作成しています。

観察ノートは、私たちが直接ユーザー達がプレイする姿を見守りながら、問題点を自ら把握する方法です。
例えば、いちユーザーが 8 レベルでどこに行くか、どこで支えるか、どんな方式で楽しむかを観察する。
これを土台に、8 レベルコンテンツに問題があったら直して、あんまりなコンテンツがあったら減らす。


テスターの後ろから見守って、これらは観察ノートに記録する

記者 :
開発過程が長くなった理由はこの為なのですか?

キムチーム長 :
そうです。ビジネスモデルの確立の為に遅くなったと言うのは話にならない。
ビジネスモデルを先に思ったら、誰でも目に見える結果になるでしょう。
どんな風に面白く作る事が出来るかと思い悩みを長い間行いました。
コンテンツとスキル等もずっと覆しました。

開発期間が長くなった原因を指折ったら、ユーザーと直接出会い、フィードバックを受けて、
これを反映するのに時間が長く掛かったからです。

記者 :
中国でテストを進行した時、開発であるネクストプレイが中国パブリッシャーである
テンセントから受けたフィードバックで論点になったりした様ですね。

キムチーム長 :
当時にはふさわしい言葉だった。しかし、NCSOFT 内部でも同じ過程を経ていたし、
似ているフィードバック資料を用意していました。今は完全に状況が変化しました。
一応韓国でサービスが先に進行されれば、中国でもサービスを進行する様になります。

テストビルドも、韓国で先に進行したビルドが中国に伝達されます。
実際にこの前韓国内で進行した VIP テストビルドで、今度の中国テストを進行します。


パンチモンスターはGstar 2007 で大衆にお披露目された


●OBT の為の楽しさの準備も問題無い

記者 :
ユーザーのフィードバックを受けて、コンテンツを開発したら、
その完成度はどんな風に見ますか?

キムチーム長 :
コンテンツ面で見たら、60 レベルまでのコンテンツを用意しました。
ゾーンで構成されたマップは 8個区域に 160余個のゾーンが作られています。
分量面での準備は終わった、しかし、完成度というのは量で例える事が出来ません。
内容面でも計算して見なければなりません。

「パンチモンスター」 は、レベルアップ速度に合わせたプレイ方法の検証も進行されました。
プレイしながら報償や目的性を絶えず提供する事が出来ます。
即ち、プレイ方式に対する楽しさをいくら与える事が出来るかと言う作業の準備も終えました。


記者 :
OBT でのサーバーの安全性問題も考慮しなければならない部分ですがどうですか?

キムチーム長 :
サーバーの安定化は本当に多くの論点が発生します。
テストを経て、今は 1万人水準まで経験して見ても問題は無くなりました。
しかし、大規模にサービスする次元では、論点が発生する可能性はあります。

しかし、NCSOFT のサーバー運営能力に照らして見たら、問題は無いでしょう。
既に 「アイオン」,「リネージュ」,「リネージュ2」 サーバーチーム室長が全て集まって Q&A も進行し、
発生する事が出来る多様な状況に仮説を立てながら、対処方案を準備しました。


NCSOFT はもっと多くのユーザー達が殺到してもサーバーは問題無いと自負する


記者 :
映像を見ると、多くのゲームとの類似性を探す事が出来ますが、既存 RPG との差異は?

キムチーム長 :
既存ゲームと似たり寄ったりを感じるならば、これはユーザー達の水準が高くなったからだと思います。
例えば、「ウォーハンマーオンライン」 の映像を見たユーザーは、
「World of Warcraft 」 に新規クラスが入った様だと言う場合もある。
「パンチモンスター」 は完全に珍しいシステムも探して見れば多いが、
基本的な土台は似たり寄ったりになるしかありません。

それでもユーザー達が多様なゲームを楽しんだ物と、お互いに比べられる水準になりました。
スキルやシステム等、一つ一つを見たらこれを一つで規定する事は大変です。
演出に対する差はありますが、基本的に狩ってアイテムを獲得するという概念は、
似たり寄ったりになるしかありません。

フィードバックの中には 「アラド戦記」 に似ているスキルがあるというものがありました。
「パンチモンスター」 のキャラクター姿は可愛いが、スキルの演出も可愛くする事は出来ません。
他と差別を持とうと言うのであれば、2D 形態のキャラクターが、3D のスキルを演出する事で、
他とは違う感じを与える事が出来るという事を挙げる事が出来るでしょう。


記者 :
「パンチモンスター」 だけの風変わりなコンテンツはどんなものがありますか?

キムチーム長 :
「パンチモンスター」 だけのシステムは多い方です。
例えば、ゲームを進行しながら集める 「マーブルストーン」 を利用して画面全体の敵を掃除出来るとか、
ユーザーが現在位置からダンジョンの入口を開ける 「女神の門」 システムが代表的です。

実際にテストを進行して 15 レベルで得るスキルを 5 レベルに適用してみた事もあります。
考え通りならば、効率も良く、熱い面白さを与える事が出来ると思いました。
しかし、大部分のユーザーらは新しいもので得る面白さよりも、
既存の慣れから来る面白さを先に感じるという点を確認しました。

新しいスキルやシステムを、特定のレベルに集中して見た事もあります。
結果は、ユーザー達がうまく使う事が出来ませんでした。
確かな差別を与えたにも関わらず、楽しさを感じる事が出来なかったんです。
結局、コンテンツをいつ、どんな風に伝達するかの可否に従って、
楽しさを感じる事が出来る方法が違うという事を把握しました。


●RPG の原初的な楽しさを伝える

記者 :
「パンチモンスター」 はどんなゲームを競争対象と捉えますか?

キムチーム長 :
競争としたら、カジュアルジャンルの大部分のゲームと競争をすると思います。
以前ならば 「メイプルストーリー」 や 「アラド戦記」 と競争すると話したかも知れません。
しかし、これらのゲームは 5 ~ 8年以上多くのユーザー達から愛される国民ゲームになりましたし、
競争する事は出来ないでしょう。

これらゲームと競争するという事は話になりません。
だから、「メイプルストーリー」 や 「アラド戦記」 をターゲットにするより、
ベンチマーキングしながら楽しさ要素を分析しようとしています。
良い事があれば学ばなければならない。
むしろ最近登場した 「西遊記伝」 が同じ新作という事で気になっています。


記者 :
結局、パンチモンスターのポジションはカジュアルゲームとみて良いのですか?

キムチーム長 :
前述したが、MMORPG として定義されない他のゲームです。
大衆的に見た時のポジションは複雑です。
考えて見れば、ゲームと関係ない一般人が見た時、どんなジャンルかを固執する必要は無い。
ゲームが面白ければプレイするのはユーザー達だからです。

敢えて計算するとしたら、RPG です。
一般的な MMORPG では、楽しさを探す為に狩りをして、パーティーを集めて、アイテムを得る等、
長い過程を楽しむ人も存在しています。

しかし、「パンチモンスター」 では、その複雑な過程を敢然と減らしました。
過程の楽しさを探すユーザーより、長い過程に疲れたユーザー達が楽しむゲームだと見れば良いです。

記者 :
熱いプレイを楽しむ事が目的のゲームと聞こえますが。

キムチーム長 :
ゲームの定義は遊戯の為の遊びです。
「パンチモンスター」 は、ゲームの定義そのままで行きます。
実際に楽しさを得る為に、登場するキャラクターは全て攻撃的な性向を持っています。

MMORPG ですが、タンカー,ヒーラー,ダメージディーラーもありません。
熱く楽しんでいると、いつの間にかイベントにも参加されていて、アイテムも獲得出来ている。
誰がヒールして、ダメージを拒んで、敵を引かなきゃならないという複雑さはありません。

RPG の定義の役割遊びに合う様に、自身のキャラクターで役割を担当して楽しむ様にしようという事です。

ヒーラー,ダメージディーラー,タンカーみたいな役目は、パーティーの役目であるだけで、
ゲーム全体の役目を担当する物では無いと思います。
RPG 本来の楽しさを感じるゲームが、「パンチモンスター」 になるだろうと開発しました。


記者 :
終わりに OBT ユーザー達に言いたい事がありましたらどうぞ。

キムチーム長 :
万一、1時間の余裕があって 「パンチモンスター」 に接続出来るのであれば、
ゲームが案内し次第、楽しんでみて面白みを感じる事が出来ると思います。
その面白さを楽しんで下さい。

転職する事が出来る15 レベルまで楽しむのに、2時間あれば十分です。
転職までは一度にしてみて頂ければ良いでしょう。

今、「パンチモンスター」 は、ユーザー達を迎えて、楽しさを探す為の出発点に立ちました。
テストした当時のユーザー達が感じた楽しさを、そのまま持って行けたらと思います。

投稿者 (む) : 2010年7月16日 18:00

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コメント


1 :匿名: 2010年7月17日 13:13 ID: zVSihVak [RES]

概念的なものは共感できるが、実現性に問題を感じる。


2 :匿名: 2010年7月17日 15:30 ID: DEV/Gtz6 [RES]

何でいまさらコレなんだろうね
FF新作にますます期待しちまうわ


3 :匿名: 2010年7月18日 15:49 ID: jEWMzOeA [RES]

略してパチモンか…妙に納得


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